幕末史 半藤一利 新潮文庫
慶応丸の内シティキャンパスの特別講座としておしゃべりしたことをまとめたもの。
戦前の皇国史観、正しくは「薩長史観」を批判的に述べている内容の本で
自分的には、拍手\(^o^)/な本です。
自分のなかでモヤモヤしていた靖国問題もスッキリと腑に落ちました。
150ページ 日本人が戦争から学ぶ一番大切な点は、「熱狂的にはなってはいけない」ことである
423ページ 大日本帝国は薩長がつくり、薩長が滅ぼした
500ページあとがき 東軍の諸藩が弓を引いたのはあくまで薩長土肥にたいしてであって、天皇にたいしてではない。それなのに、西軍の戦死者は残らず靖国神社に祀られ尊崇され、東軍の戦死者はいまもって逆賊扱いでひとりとして祀られることはない。靖国問題が騒がれたとき、そのことの不条理を一所懸命に訴えたが、だれにも気にもとめてもらえなかった。歴史は公正でなければならないのに、いまだに薩長史観が世に罷り通っているのは残念でならない。
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